妻夫木聡さん主演の「愚行録」を見ました。
原作は貴井徳郎のミステリー小説です。
傑作ですね。2時間ありますが、あっという間でした。
キャストもみなさん素晴らしかったです。
『 #愚行録 』がキネカ大森さん @kineca_omori にて5/6(土)より上映開始です!東京でまだご覧になられていない方、もう一度ご覧になりたい方、是非ご来場ください https://t.co/9KFAGk3QWx pic.twitter.com/k0ZcljF1AE
— 映画『愚行録』 (@gukoroku_jp) May 5, 2017
マトモな登場人物は濱田マリさんと精神科医の平田満さんぐらい?
愚行録 作品情報
2017年制作 120分
監督:石川慶
脚本:向井康介
キャスト:妻夫木聡、満島ひかり、小出恵介、臼田あさ美『双葉荘の友人』市川由衣、
松本若菜、中村倫也『双葉荘の友人』眞島秀和、濱田マリ、平田満
愚行録 あらすじ
エリートサラリーマンの夫、美人で完璧な妻、そして可愛い一人娘の田向一家。絵に描いたように幸せな家族を襲った一家惨殺事件は迷宮入りしたまま一年が過ぎた。週刊誌の記者である田中(妻夫木 聡)は、改めて事件の真相に迫ろうと取材を開始する。殺害された夫・田向浩樹 (小出恵介) の会社同僚の渡辺正人(眞島秀和) 。 妻・友希恵 (松本若菜) の大学同期であった宮村淳子 (臼田あさ美) 。 その淳子の恋人であった尾形孝之 (中村倫也) 。
そして、大学時代の浩樹と付き合っていた稲村恵美 (市川由衣) 。ところが、関係者たちの証言から浮かび上がってきたのは、理想的と思われた夫婦の見た目からはかけ離れた実像、そして、証言者たち自らの思いもよらない姿であった。その一方で、田中も問題を抱えている。
妹の光子 (満島ひかり) が育児放棄の疑いで逮捕されていたのだ――。
引用:公式サイト
配信中サービス ※2021年11月の情報です。最新情報は公式サイトで確認お願いします。
田中による関係者への取材、過去の回想、光子の精神鑑定のシーンでストーリーは進みます。
愚行録 感想
全編通して、とにかく重くて不穏で不気味。
被害者の夫婦もある意味お似合いだったというか、何というか・・(笑)
まず、旦那の浩樹ですが「どっかおかしいんじゃない?」というぐらいもう、すごいクズ。
同僚の渡部役で眞島秀和さんが出てます。
映画『 #愚行録 』ストーリー④
— 映画『愚行録』 (@gukoroku_jp) December 29, 2016
証言者①:殺された田向浩樹(小出恵介)の会社同僚だった渡辺正人(眞島秀和)。田向と悪友のようにつるんでいた時代の話をしながら、こう話す。「そんなんで恨んでたら、俺かて殺されてるでしょ。」
『愚行録』2月18日全国公開。 pic.twitter.com/L7cUVFQO60
浩樹の友達だけあって、こっちも笑えるぐらいのクズですね。
クズなのが良く分かるエピソードとして、浩樹が飲み会で女性をお持ち帰りして、飽きてきたら渡辺がその女性を口説いて(浩樹が待ち合わせをドタキャンして偶然を装って渡辺が現れる)渡辺も飽きたら「お前浩樹とやってたんだろ〜」とか攻め立てて無理矢理別れる、というのがあります。
その後、居酒屋で2人でこの話しながら爆笑してます。
終いには、こんな最低なエピソードを披露しといて「あんないい奴が殺されるなんて〜」って号泣する始末。
この映画、被害者含めインタビューを受けている登場人物、誰一人好きになれない(笑)。
あとは就職の斡旋してもらう為だけに女と付き合ったり(しかも二股)。
女性を道具としか考えていないんですね。
登山が趣味の浩樹が、山頂から景色を見て目を潤ませるシーンがありましたが、唯一人間らしい場面だったのではないでしょうか。
もう1人の被害者の友希恵ですが、同性のせいか私は浩樹より友希恵が末恐ろしかったです。
インタビューによると松本若菜さんは友希恵を監督と話し合って、「10人中8人が悪い女だと思ったとしても、あとの2人はそんなに悪いかな?と思えるキャラにした」とかなんとか。
こういう女性いそうですもんね。
友希恵の通っている大学がエスカレーター式なんですが、中学からの持ち上がり組を「内部生」大学から入学してきた学生は「外部生」と呼ばれています。
外部生と内部生は格差のようなものがあり、基本的には両者に接点はない感じ。
唯一友希恵だけは「外部生から昇格した子」でした。(美人で華やかだから)
松本若菜さん、存じ上げなかったんですが、すごく嵌ってましたね。美人で品がある感じ。
この友希恵もまた、平気で他者を利用する人物です。
友希恵も酷いけど大学の男も、ムカつくわ〜( º言º)
そして並行して描かれる光子の虐待事件(子供に食事を与えず衰弱させた)。
満島ひかりさんの演技が凄すぎて。
主人公の妹役に満島ひかり。ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に選出され、公式上映にも参加しています。https://t.co/vqS0Kb3bgQ pic.twitter.com/xN4tUqyw45
— Pen Magazine (@Pen_magazine) February 24, 2017
独白のシーン怖すぎるでしょ。てっきり精神科医と話しているとばかり思っていたら当の精神科医がドアから入ってくるんだもん。あのシーンめっちゃホラーでした。
見る前は妻夫木くん演じる田中が、インタビューを通して夫妻を殺した犯人を突き止める話だと思っていましたが、途中で全く違う事に気づきます。
犯人を推理する映画ではないんです。
というか、田中は同僚の反対を押し切って取材を始めたのに、終始淡々としていて、全くやる気が感じられない。しかも、ずーっと大学時代の関係者ばっかり取材するんです。
普通、近所の人とか取材するだろ〜とか思っていたら、とあるシーンでギョッとします( ̄□ ̄;)!!
3度の衝撃というのは
①取材中の田中の行動
②事件の犯人
③光子の子供の父親
って事で良いんでしょうか?
最後まで、誰も救われないですし、いわゆるイヤミスに分類されるので人によっては受け付けない話だと思いますが、私は大好きな映画になりました!
とにかく満島ひかりさん、妻夫木聡さんと、キャストの演技が素晴らしいです。
5.0
